いなたい | スライダーズおやじ

いなたい

BOYS JUMP THE MIDNIGHTなどの作詞を担当したミュージシャンとして知られているK.INOJO氏は、僕の数少ない?呑み友達のうちの一人です。

彼がスライダーズを評するとき、そのキーワードとなるのが「いなたい」という言葉。
「あんな、いなたいバンド、ほかにいないし、貴重だよな」

みなさんは「いなたい」ってどういう意味か知ってますか?

ざっと方言系のWEBを検索すると、「いなかっぽい」、「野暮ったい」、「いけてない」、「ダサイ」という、なんとなく否定的な意味が出てきます。
もちろんイノジョーさんは、スライダーズを肯定的に受け止めていますので、なんか、この訳にはアレッというところがありますね。でも、この言葉、音楽業界では、肯定的な使われ方をするようです。
やっぱ、「オイラ」とか「ダサイ奴ら振り切って」とか、こういう言い回しが「いなたい」という感じなのかもしれないですね。

引き合いを出す上で抵抗がありますが、例えば広島出身の吉田拓郎なんかで、バリバリの新宿の「高円寺」なんていう曲もありますが、一方で「オイラ」という言葉を普通に出してくるあたりは、やっぱりいなたいのです。

個人的な所感ですが、僕にとってスライダーズは、都会派というイメージがあります。東京・雑踏・ビル、そして喧嘩。
「喧嘩」は多分、スマートじゃありません。都会にあっても、都会っぽくはない。
でも、やっぱりHARRYは派手な喧嘩も似合うし、やっぱ、都会の象徴?新宿なんかでも、常にどこかで喧嘩やってるっていうイメージがあります。

未来都市メトロポリスでは、喧嘩なんて野蛮な行為がないのかも? なんか、最近の流行歌でも、「いなたい」を地で行くようなやつらはいないわけで・・・って、まあそれはどうでもいいんですが。
人間の泥臭さとか、野生の部分を内包するslidersの魅力には、計算(アタマ)で音をつくり、夢を紡いでいる連中は近づけない気がします。